ナイロンってどんな繊維?【特徴・メリット・デメリットを紹介】

ナイロンジャケット JOB

 

アパレル社員
アパレル社員

こんにちは!アパレル社員です。

今回は「ナイロン繊維」について紹介します。

 

ナイロンと言えば、スポーツブランドのウィンドブレーカーやアウトドアブランドのマウンテンパーカーを思い浮かべる人が多いのででないでしょうか?シャカシャカしたあれです。

ナイロンがなぜそのようなアイテムに多く使用されているのか、これには繊維の特徴があるからなんです。

 

本記事ではこナイロンの特徴やメリット、デメリットを紹介していきます。

紹介に入る前に本記事はこのような人におすすめです。

 

・将来アパレル業界への就職を考えている学生さん。

・アパレル業界への転職を考えている社会人さん。

・入社したてのアパレル業界の新人さん。

・繊維の知識を身に付け、商品選びに活かしたい人。

 

それではご覧ください。

 

ナイロンとは

 

ナイロンとは石油を原料とした化学繊維です。

 

化学繊維の中の合成繊維ポリアミド系に分類されます。

石油を原料とするポリアミドと呼ばれる合成樹脂から作られるのでこのような系統に分類されます。

 

1936年にアメリカのデュポン(現インビスタ)という会社が世界初の合成繊維として開発しました。

「クモの糸より細く、鉄よりも強い」

当時はこのようなキャッチフレーズで売り出されていました。

当時ナイロンはデュポンの商品名でしたが現在ではポリアミド系繊維の総称として呼ばれています。

 

ナイロンのメリット

 

ナイロンのメリットを紹介します。

 

・引張りや耐摩耗性に優れ合成繊維の中で一番丈夫である。

・しなやかで弾力性がある。

・縮みにくく型崩れやシワが起きにくい。

・軽量である。

・染色の際、染まりやすく発色性が良い。

・速乾性が高い。

・カビ、湿気、虫食いに強い。

 

ナイロンのデメリット

 

ナイロンのデメリットを紹介します。

 

・吸水性に劣る。

・火、熱に弱い。

・日光で黄変しやすい。

・静電気が起きやすい。

 

ナイロン66とナイロン6

 

次にナイロンの種類でよく聞くナイロン66とナイロン6について紹介します。

衣料用として生産されているナイロン繊維はナイロン66とナイロン6と呼ばれるものがほとんどです。

 

ナイロン66

 

1935年にアメリカのデュポン(現インビスタ)が世界で初めて開発したナイロン繊維です。

上記で紹介したナイロンのメリット、デメリットを持っています。

後述するナイロン6より強度と耐熱性に優れています。

アメリカやイギリスで生産されるナイロンはナイロン66が主流です。

 

ナイロン6

 

デュポンのナイロン66に次いで、ドイツのIGファルベンや日本の東レが開発したナイロン繊維です。

上記で紹介したナイロンのメリット、デメリットを持っています。

ナイロン66に比べやや強度は劣りますが、染色性に優れています。

日本やドイツで生産されるナイロンはナイロン6が主流です。

 

ポリエステルとの違い

 

似たような繊維にポリエステルがあります。

ポリエステルも合成繊維で耐久性、速乾性、軽量感のある繊維です。

ナイロンとポリエステルを比較しての違いをまとめています。

 

・見た目:ナイロン=ポリエステル
どちらもやや光沢があり、サラッとツルっとした表面感で見分けは付きにくいです。
・伸縮性:ナイロン>ポリエステル
伸縮性はナイロンの方が優れていますがポリエステルも伸縮性が0ということではありません。
・軽さ:ナイロン>ポリエステル
ナイロンの方がわずかに軽いですがポリエステルも十分軽いです。また商品にした場合は生地の厚さやファスナー、仕様によって軽量感は全く違ってくるのであくまで繊維状態で比較した場合です。
・引張り強度や耐摩耗性:ナイロン>ポリエステル
引張りや摩耗強度はナイロンの方が優れていますがポリエステルも一般衣料としては十分な強度があり耐久性に優れていることに違いはありません。
・吸湿性:ナイロン>ポリエステル
吸湿性はナイロンの方が優れていますがポリエステルと比較してというレベルでどちらも吸湿性がいい繊維ではありません。
・速乾性:ナイロン<ポリエステル
速乾性はポリエステルの方が優れています。ナイロンは吸湿性があることも関係していますがどちらも速乾性が高いことに違いはありません。
・耐熱性:ナイロン<ポリエステル耐熱性はポリエステルの方が優れています。ナイロンは熱に弱いです。
・コスパ:ナイロン<ポリエステル
ナイロンの方が繊維の原価が高く、流通量も少ないことから単価が高いのでコスパはポリエステルの方が良いです。

 

ナイロンを使ったアイテム

 

耐久性が良く使い勝手がいいのでシーズン、アイテムを問わず、Tシャツ、パンツ、ジャケット、コートなど幅広く使用されています。丈夫で耐久性に優れ軽量なのでスポーツやアウトドアのアウターに多く使用されています。

衣服以外でも丈夫さ、耐久性を重視してビジネスバッグやアウトドアのバッグに使用されることも多いです。

 

アパレル社員的まとめ

アパレル社員
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ナイロンについて紹介しましたが、これだけは覚えておくべきというポイントをまとめておきます。

・ナイロンは石油を原料とした化学繊維である。

・化学繊維の中の合成繊維に分類される。(世界初の合成繊維)

・合成繊維の中で一番丈夫で、耐久性がある。

・軽量でシワになりにくいので扱いやすく、虫やカビにも強いので保管も簡単である。

・吸水性が低い、火や熱に弱い、日光で黄変しやすいといったデメリットもある。

・ポリエステルと比較し伸縮性、強度、軽量感、吸湿性は高い。

・ポリエステルと比較し速乾性、耐熱性、コスパは低い。

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