こんにちは!アパレル社員です。
今回は「綿繊維」について紹介します。
綿の衣類を持っていなというい人は世の中にはいないのではないでしょうか?
あまり気にしていない人も多いとは思いますが、普段何気なくお店で選び、購入している商品の多くは綿でできています。
本記事ではこの綿の特徴、メリット、デメリットを紹介していきます。
知っていると商品作り、商品選び、家庭での取り扱いに役立つこと間違いなしです。
紹介に入る前に本記事はこのような人におすすめです。
・将来アパレル業界への就職を考えている学生さん。
・アパレル業界への転職を考えている社会人さん。
・入社したてのアパレル業界の新人さん。
・繊維の知識を身に付け、商品選びに活かしたい人。
それではご覧ください。
綿とは
綿とは木綿植物の種から採れる白くて柔らかな種子毛(白くてフワフワしたわた)を繊維状にしたものです。
歴史は古く、紀元前2500年頃からあったとされ衣料の原料として使用されています。
綿は天然繊維の中の植物繊維の中の種子毛繊維に分類されます。
天然繊維の中で消費量が一番多く、衣料や寝装など多くの分野に用いられています。
ちなみにコットンは綿を英語読みしただけであり、綿と同じ意味です。
綿の種類
綿は繊維の長さによって種類が分けられています。
一般的には繊維が短いものは安価であり、長くなると高価と言われています。
長繊維綿と超長繊維綿
繊維長が2.8㎝以上のものを長繊維綿といいます。
これらは繊維が細い分、滑らかで肌触りが良く高級綿と呼ばれます。
その中でも繊維長が3.5㎝を超えるものは超長繊維綿と呼ばれ最高級綿と称されています。
有名なものに西インド諸島の海島綿、エジプトのGIZAコットン、アメリカのスーピマコットン、中国の新疆綿があります。特に海島綿(シーアイランドコットン)はシルクのような肌触りで群を抜いています。
中繊維綿
繊維長が2.1~2.8㎝のものを中繊維綿といいます。
一般的衣料で出回っているほとんどの綿製品はこの中繊維綿を使用しています。
有名なものにアメリカのアップランド綿があります。
その他メキシコ、オーストラリア、インド、中国などでも生産されています。
短繊維綿
繊維長が2.1㎝以下のものを短繊維綿といいます。
これらは太く、短く、紡績には不向きなためクッションなどの詰め物に使用されます。
有名なものにインドのデジ綿があります。
オーガニックコットン
上記の他にオーガニックコットンというものがあります。
通常の綿花の栽培には多くの農薬が必要になります。これは枯葉剤や害虫駆除剤です。
オーガニックコットンの場合は3年以上農薬や化学肥料を使用していない土地で、尚且つ栽培中も農薬や化学肥料を使用していないなどの条件をクリアしなければならないため、高価にはなりますが、人の肌に優しく、自然にも優しいというメリットがあり近年注目が集まっています。
またオーガニックコットンを使用して商品を作ると、これらに賛同しているという証にもなり、企業やブランドのイメージアップにも繋がります。
綿のメリット
綿のメリットを紹介します。
・吸水性・吸湿性に優れる
・アルカリに強く洗濯や漂白がしやすい
・洗濯耐久性が良く、丈夫である
・静電気が起こりにくい
・臭くなりにくい
・熱に強い
・染色性が良い などが挙げられます。
綿のデメリット
綿のデメリットを紹介します。
・縮みやすい
・毛羽立ちやすい
・シワになりやすい
・日光で黄ばむことがある
などが挙げられます。
用途、アイテム
とにかく万能な繊維なのでTシャツ、パンツ、ジャケット、コートなどシーズン、アイテムを問わず多くの衣類に使用されています。
ポリエステルやナイロンとの混紡や最近ではストレッチ素材としてポリウレタンとの混紡も多いです。
アパレル社員的まとめ
今回は綿繊維について紹介しましたが、これだけは覚えておくべきというポイントをまとめておきます。
・綿は天然繊維の中の植物繊維の中の種子毛繊維に分類される。
・綿は木綿植物の種から採れる種子毛を繊維状にしたものである。
・綿は繊維の長さにより超長繊維綿、長繊維綿、中繊維綿、短繊維綿に分類される。(長いほど高価)
・綿は肌触りが良く、吸湿性に優れた丈夫な素材でメリットが多い。
・縮みやすくシワになりやすいというデメリットもある。
・多くの衣類に使用されていて天然繊維の中で最もポピュラーである。
アパレル業界人を目指す人はもちろん知っておかないといけない知識ですが、一般消費者の方も綿の特徴だけは覚えておいて損はないと思います。
この記事を読んだ後、クローゼットをのぞいてみてください。
たくさんの綿素材が見つかると思いますよ!